世界規模の金融危機に対するIMFの対応

金融危機を救うのは誰か

2008年にアメリカから広がった金融危機のように、世界を巻き込んだ金融問題が発生しています。
その中で、国際的な金融活動の危機管理体制を整えるべきだという意見が多く上がっています。

日本の場合、金融庁・日本銀行などといった公的機関が、金融機関・証券取引所の動向などを監視し、金融政策・行政を行っています。
問題が発生した際は、業務改善命令などを発出して対処します。
金融機関が経営破綻し、別金融機関への資金供給が適切に行われなくなると、日銀などが代わりに資金供給を行います。

しかし、国際的な金融活動に対し、これらの役割を果たせる中央機関は、現時点では存在しません。
そこで、IMF(国際通貨基金)が注目を集めています。

アジア通貨危機によって大きな転機を迎えた

IMFは、1946年に世界中の為替相場を安定させる目的で発足した国際機関です。
IMF発足時、為替相場制度はまだ固定相場制がとられていました。
相場維持のため、各国に資金面で支援する事がIMFの主な役割でした。

しかし、その後は変動相場制に移行しました。
IMFの役割も見直しが行われ、途上国の開発支援を行っています。
途上国が他国からの援助資金を返済できなくなったなどの場合、緊急の融資も実施します。

IMFの役割のさらなる大変化は、1997年に発生したアジア通貨危機がきっかけでした。
通貨危機とは、特定国の通貨相場が急落し、国内外問わず経済情勢に深刻な影響を及ぼす現象です。

それまで、金融危機は多くの国々で発生していました。
ところが、1997年に発生した金融危機は、タイ・マレーシア・インドネシアを筆頭とする大多数の東南アジア諸国を巻き込む大規模なものとなりました。

この金融危機の際、IMFは為替相場の維持のために資金融資を実施しました。
同時に、当事国に対して、経済政策の指導なども担当したのです。
しかし、もともとIMFは金融問題の対処を目的とする機関ではなかった事から、対応は十分なものではありませんでした。
そのため、IMFに対しても、世界中の経済・金融情勢の変化に合わせた改革を求める意見が上がりました。

IMFの改革を期待する意見は多いが、解決には至っていない

アメリカから拡大した世界的な金融危機を機に、IMFの機能強化を行い、大規模な金融問題にも対処可能にするべきだという意見が再び噴出しました。

現在のIMFは、加盟国による出資金で成立しています。
ところが、先進国がメインとなって出資額を増加させ、為替相場・株価の急変が発生した際は、より強い支援を可能にする案が浮上しています。

また、日本でいう金融庁などと同様に、IMFに対しても世界中の金融市場を監視権を与えるべきという案も上がっています。
ただ、これらの改革案に対しては、アメリカ・ヨーロッパ・新興国などで見解が食い違っています。
そのため、今後のIMFについての結論が出ていないのが現実です。

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